妊娠なら生活保護打ち切り 宇治市職員、母子家庭に誓約させる

京都府宇治市の生活支援課に勤務するケースワーカーの男性担当者が、生活保護費の受給者に対し、母子家庭の母親が異性と生活したり妊娠・出産したりした場合などに受給しないことを約束させる「誓約書」を作り、少なくとも2組に署名、押印させていたことが、わかった。担当者は市側の事情聴取に「不正受給を防ごうと思った」と話しているが、厚生労働省は「口頭での指導はあり得るが、誓約書をとるのは行き過ぎ」としている。

 市によると、担当者は30歳代で2年前から同課に勤務し、昨年末、自分で誓約書を作成。A4判3枚にわたり、「生活保護費削減のため、子供の養育費を獲得することを誓います」のほか、外国人受給者を対象に「日本の社会常識を遵守(じゅんしゅ)し、母国の常識や法律を引き合いに出さない。日本語の習得に励むことを誓います」としていた。さらに、誓約を破った場合には受給打ち切りを約束させていた。

 今月初め、受給の相談に訪れ、誓約書に署名した女性が、後日、別の職員に話して誓約書の存在が発覚した。担当者は市の事情聴取に「誓約書は女性のほか、1月に高齢者夫婦からとった」と明かした。

 生活保護法の実施要領は「保護の相談にあたっては、申請権を侵害していると疑われるような行為は慎むこと」としており、今回の誓約書は要領に抵触する可能性がある。西村公男・生活支援課長は「不適切な内容で、誓約書には効力はない。2組には謝罪し、担当者を13日に勤務から外した。職員には申請者の人権を尊重し、制度についてわかりやすく説明するよう指導を徹底したい」と話した。

 厚労省保護課は「誓約書は行き過ぎではないか。違反したことによる受給打ち切りが有効かという点についても疑義がある」としている。

引用:(2012年3月13日  読売新聞)


豊中市障がい者市民の会

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